抜け毛・薄毛のメカニズム
抜け毛や薄毛になってしまう大元の原因は女性の場合、頭皮環境の悪化やホルモンバランスの乱れが原因であるケースが多いです。
頭皮が乾燥してしまったり、反対に脂性になったりしてしまうことで、或いは男性ホルモンが優位になることで、抜け毛や薄毛になってしまうのです。
頭皮が乾燥してしまっておこる抜け毛と薄毛とは
1日に数回シャンプーをしていると、頭皮に必要な油分を失ってしまうので、外的からのダメージを受けやすくなり、抜け毛や薄毛が進行してしまいます。
さらに洗浄力が強く、刺激の強い高級アルコール系シャンプーを使用している場合も、頭皮の乾燥を招くので、抜け毛や薄毛になってしまいます。
頭皮が正常な状態であってこそ、元気な髪の毛が育ちます。
また頭皮の血行が良いことも、髪の毛に栄養が届く条件となるので、血流の良さも抜け毛や薄毛対策に欠かせません。
まずは頭皮環境が潤いで満たされ、十分な油分で頭皮を守ってくれる環境を整えることが大切です。
頭皮が脂性になってしまっておこる抜け毛と薄毛とは
反対に頭皮が脂性になってしまうと、マラセチア菌という常在菌が異常に増殖したり、あるいはフケが大量発生したりするので、抜け毛や薄毛が進行してしまいます。
マラセチア菌は常在菌で、誰の頭皮にも存在していますが、ストレスや生活習慣の乱れによって、男性ホルモンであるテストステロンが優位になってしまうと、過剰な皮脂を分泌してしまいます。
マラセチア菌はこの皮脂が大好きな細菌なので、過剰な皮脂が分泌されるとそれを分解して脂肪酸という物質を生成します。
この脂肪酸が頭皮に付着したり、毛穴を塞いでしまうことで、抜け毛や薄毛になってしまいます。
一方、フケに関しても、マラセチア菌と同じ様に誰の頭皮にも存在していて、普段は別に悪影響を及ぼさないのですが、過度なストレスやホルモンバランスの崩れによって大量のフケが発生すると、それが毛穴を塞いでしまうので、健康的な髪の毛が育たなくなりますし、頭皮が炎症を起こしてしまいますから、結局抜け毛や薄毛を進行させてしまいます。
女性に多いFAGAとは
女性の抜け毛や薄毛の症状としてFAGA(女性男性型脱毛症)も増えてきています。
これは男性ホルモンが優位になってしまうことで発症し、男性ホルモンのテストステロンが、5αリダクターゼと呼ばれる体内酵素の働きによって強力な脱毛力を持つDHT(ジヒドロテストロン)に進化してしまうことで起こる脱毛症です。
抜け毛や薄毛の原因は色々あり、人それぞれですから、早めに皮膚科に相談してみましょう。
女性の抜け毛・薄毛の原因
女性特有の抜け毛・薄毛の原因とは
男性ホルモンが関係している男性の薄毛(AGA)に比べると、女性の抜け毛や薄毛は色々な原因が絡み合っていることが多いので、抜け毛や薄毛を感じたら早めの対処が必要です。
女性の抜け毛や薄毛の原因として挙げられるのは誤った頭皮ケアやカラーリング、パーマ、ストレス、極端なダイエットの他に、女性特有の原因として、出産や更年期障害によるホルモンバランスの乱れなどが原因に挙げられます。
それでは女性に起こりやすい脱毛症とその原因についてご紹介します。
FAGA(女性男性型脱毛症)
薄毛に悩む女性の約半数がFAGAと言われており、これは男性の薄毛や抜け毛として有名なAGA(男性型脱毛症)の女性版です。
AGAの原因には男性ホルモンが大きく関与しているのですが、何も男性ホルモンが多いから薄毛や抜け毛になるというわけではありません。
男性ホルモン(テストステロン)を酵素である5aリダクターゼが、より強力な脱毛を引き起こすDHT(ジヒドロテストロン)に変化させることによって、薄毛や抜け毛がさらにひどくなってしまうのです。
5αリダクターゼは1型と2型があり、1型は主に皮脂腺にあり身体中に存在するのですが、2型は毛乳頭内にあり、前立腺や頭頂部、生え際などに多く存在しています。
AGAの治療はこの2型5αリダクターゼを抑制することで、薄毛や抜け毛の進行をストップさせることができます。
FAGAが発症するのは女性が出産や更年期障害でホルモンバランスが崩れることによって、男性ホルモンが相対的に優位になってしまうことで、男性のようなAGAが発症してしまうのです。
分娩後脱毛症
妊娠すると女性ホルモンの一種であるエストロゲンが、妊娠を持続するために出産まで、どんどん分泌されていきます。
このエストロゲンは女性らしい丸みを帯びた体にしたり、髪の毛を生成したりする働きがあるのですが、出産して2日目くらいから急激に分泌量が減少してしまいます。
そのため出産して半年から1年くらいまでは髪の毛の生成が活発に行われなくなるので、大量の抜け毛や薄毛が起こってしまいます。
この症状を分娩後脱毛症といい、個人差はありますが、大抵の女性は1年くらいで女性ホルモンのバランスが元に戻って安定するので、抜け毛や薄毛が解消していきます。
円形脱毛症
頭部に500円玉くらいの、ごっそりと髪の毛が抜け落ちた状態ができてしまう脱毛症のことを円形脱毛症といい、大人だけでなく、最近では子供でも発症しやすいのが特徴です。
円形脱毛症には、小さな円形脱毛症が1カ所にできる単発性脱毛症、脱毛箇所が2箇所以上あり、何度も繰り返して脱毛症がおこってしまう多発性脱毛症、そして単発性脱毛症と多発性脱毛症がさらに進んで、頭部全体の髪の毛が抜け落ちてしまう状態の全頭性脱毛症の三種類があります。
全頭性脱毛症まで症状が進行してしまう前に早めに皮膚科に相談することが重要です。
円形脱毛症の原因の一つに自己免疫疾患が挙げられます。
本来私たちの体はウィルスや細菌などの外敵から身を守るようにリンパ球が異物を攻撃してくれるのですが、何らかの原因によって、成長期の毛根をリンパ球が攻撃してしまうことで、抜け毛や薄毛になり、そして円形脱毛症を引き起こしてしまいます。
また円形脱毛症は甲状腺疾患や関節リウマチ、尋常性白斑など、自己免疫疾患と併発する可能性が高いということが判明しています。
この場合は微熱や疲れやすいなどの症状が出ることが多いので、早めに医師に相談した方が良いでしょう。
さらに円形脱毛症を患っている人の約40%がアレルギー性鼻炎やアトピー性皮膚炎など、アレルギー疾患があるというデータがありますので、アレルギー体質ということも円形脱毛症を引き起こす原因の一つと考えられています。
さらに、一般的に「円形脱毛症の原因=ストレス」と思っている人は多いでしょう。
ストレスが円形脱毛症を引き起こす因子であることはわかっていますが、明確なメカニズムは未だに判明していません。
一般的には、過度なストレスを受けることで、交感神経が優位になって血行が悪くなり、頭皮に必要な栄養素が行き渡らなくなることから、髪の毛が育たなくなって円形脱毛症になるのではないかと言われています。
その他にも遺伝的要素や、女性の場合は出産や更年期障害によるホルモンバランスの乱れによって、円形脱毛症が起こることもありますので、円形脱毛症を発症する原因は一つではなく、複数の原因が絡み合っていることが多いのが特徴です。
脂漏性(しろうせい)脱毛症
脂漏性脱毛症は常在菌であるマラセチア菌が増殖して、頭皮環境が悪化し脱毛してしまう症状です。
通常マラセチア菌は誰の頭皮にも存在し、攻撃的な菌ではないのですが、ホルモンバランスが崩れたり、過度なストレスがかかったりして、皮脂が過剰分泌されてしまうことで、それを餌にするマラセチア菌が増殖してしまうことで発症します。
マラセチア菌が皮脂を食べて分解した後にできる脂肪酸が、毛穴を詰まらせることで、健康的な髪の毛が育たなくなり、薄毛や抜け毛、そしてそれが進行すると脱毛症となります。
過剰な皮脂の分泌を食い止めることが鍵なのですが、女性の場合は出産や更年期障害、閉経などで女性ホルモンの分泌量が少なくなり、その反動で相対的に男性ホルモンが優位になります。
また過度なストレスがかかることも、それに体が抵抗しようとして、男性ホルモンが過剰に分泌されてしまいます。
男性ホルモンが優位になると、過剰に皮脂が分泌されてしまうことに繋がり、結果的にマラセチア菌が増殖しやすい環境となってしまうのです。
過剰な皮脂分泌を食い止めるには、まずはストレス解消をして男性ホルモンが活発になるのを抑制する必要があります。
また頭皮環境を正常にするビタミンB群や食物繊維、亜鉛などを努めて摂取することが大切です。
牽引性脱毛症
女性の抜け毛や薄毛の原因として盲点なものが日常的な髪の毛の扱い方です。
おしゃれのために行っているポニーテールやエクステンション、お団子、三つ編み、編み込み、ヘアアイロン、分け目がいつも同じという行為は、髪の毛を常に引っ張っている状態ですから、頭皮や毛根にダメージを与えてしまうので、牽引性脱毛症を引き起こすのです。
出来るだけ髪の毛は引っ張らないようにして、エクステンションやコテなどは使わないようにすることが大切です。
早期の場合は自然に回復していきますが、牽引性脱毛症の症状が進んでしまうと、皮膚科に相談しても回復に時間がかかるので、おしゃれな女性は要注意です。
粃糠性(ひこうせい)脱毛症
粃糠性脱毛症は頭皮で常在菌が異常に増殖してしまうことにより発症する脱毛症なので、脂漏性脱毛症と混同しがちなのですが、脂漏性脱毛症が皮脂の過剰分泌によって引き起こされる脱毛症であることに対し、粃糠性脱毛症は常在菌の異常増殖によって大量のフケが発生し、それが毛穴や頭皮を覆ってしまうことで頭皮が炎症を起こし、脱毛してしまうことが特徴です。
常在菌が異常に増殖してしまう原因は、明確にはわかっていませんが、ホルモンバランスの乱れやシャンプーのしすぎによる頭皮環境の悪化、そして栄養バランスが悪いことなどが原因として挙げられます。
まずは生活習慣を見直すことが粃糠性脱毛症を改善する近道になるので、出来るところから改善して行きましょう!
抜け毛・薄毛の改善方法
髪の毛は女性の命とも言われるほど大切なものですが、多くの女性が薄毛や抜け毛に悩んでいます。
加齢によって薄毛や抜け毛が起こると思いがちですが、最近では若い女性の間でも薄毛や抜け毛、もっと進行して脱毛症にまで悩む方が多く、早めに対処することで、深刻な状況を抜け出すことが出来ます。
それでは薄毛や抜け毛の改善方法についてご紹介します。
正しい頭皮ケアをしよう!
自分では正しいと思って髪の毛のケアをしていても、実はそれが頭皮や髪にダメージを与えていることが少なくありません。
例えば毎日使っているシャンプーやコンディショナーが刺激の強いものであるために、頭皮環境が悪化し、次第に髪の毛が抜けてしまうということがあります。
市販で売られているシャンプーの中でメジャーなものは高級アルコール系シャンプーで、とても泡立ちが良く、洗浄力が強いので人気があります。
しかし高級アルコール系シャンプーは洗浄力が強いがために、本来必要な皮脂まで洗い流してしまうので、頭皮が乾燥しがちになってしまいます。
頭皮が乾燥してしまうと汗や汚れ、紫外線などの外敵から頭皮を保護することができなくなるので、頭皮のターンオーバーが正常に働かなくなり、健康的な髪の毛が育たなくなってしまいます。
こういう事態に陥らないために、できれば頭皮に優しいアミノ酸系シャンプーやノンシリコンのシャンプーを選んで、優しく頭皮を洗うようにしてください。
またシャンプーの回数は1日1回までとし、すすぎはしっかりとして、シャンプーやコンディショナーが頭皮に残らないようにしましょう。
頭皮にシャンプーやコンディショナーが残ってしまうと、それが頭皮にとって刺激物となり、炎症やかゆみを起こしてしまうからです。
そしてシャンプー後はドライヤーを使ってしっかり乾かすようにしましょう。
髪の毛が濡れたまま放置すると雑菌が繁殖し、頭皮環境を悪化させる原因となるので危険です。
日頃の頭皮ケアを見直して、出来ることから始めていきましょう。
意外と盲点!生活習慣の改善
生活習慣が悪いと体の調子やお肌の調子が悪くなるので、多くの女性が気をつけていると思いますが、意外にも生活習慣は髪の毛の調子を左右しているので早めに対処した方が良いです。
薄毛や抜け毛が気になる人は生活習慣を見直すことで、驚くほど髪の毛の状態が良くなる場合があります。
例えば元気な髪の毛が育成出来るように、睡眠の質を良くし、最低でも6時間は睡眠を確保するようにしましょう。
また、成長ホルモンの活動が活発になる午後10時から翌2時までの間に熟睡することをおすすめします。
さらにストレスは健康的な髪の毛を育てるのに大敵です。
ストレスが溜まると男性ホルモン(テストステロン)が優位になるので、過剰に皮脂を分泌し、これが頭皮環境を悪化させてしまいます。
またストレスは交感神経が優位になるので血行が悪くなり、頭皮に栄養を行き渡らせることが難しくなってしまいます。
薄毛や抜け毛を改善したいのであれば、まず睡眠不足やストレスの解消をしてみましょう。
体の中から健康的になる栄養バランスの良い食事
髪の毛が健康的に育つにはビタミンB群やビタミンC、ミネラルといった栄養素をバランス良く摂取することが大切です。
しかし多くの女性は綺麗になりたいという気持ちから無理なダイエットや断食をしてしまって、栄養不足になりがちです。
髪が健康に育つための土壌となる頭皮にしっかり栄養を行き渡らせるように、ビタミンやミネラルをきちんと摂取していきましょう。
ビタミンを多く含む緑黄色野菜や亜鉛を多く含む牡蠣なども良いですが、それらと共にエストロゲンと似た働きをしてくれる大豆製品も摂取するようにしてください。
エストロゲンは女性ホルモンの1種で、髪の毛を育成するのに欠かせないのですが、出産した後や更年期になると、エストロゲンの分泌が減少してしまいますから、健康的な髪の毛を育てるために、大豆製品を意識して摂取するようにしてください。
育毛剤を利用してみる
薄毛や抜け毛の直接的な対策として育毛剤を使ってみるという手があります。
育毛剤は塗るタイプと飲むタイプがあり、飲むタイプの育毛剤の方が効果が高いです。
飲むタイプの育毛剤は頭皮の血流を良くして、頭皮に栄養が行きやすくしたり、5αリダクターゼの活動を抑制する効果があるものがあります。
5αリダクターゼは体内にある酵素の一種で、男性ホルモンであるテストステロンに働きかけて、より強力な脱毛を引き起こすDHT(ジヒドロテストロン)に変化させてしまいます。
市販の育毛剤でもこの5αリダクターゼを抑制する成分が配合されているものがあるので、それらを服用すれば、より効果的に薄毛や抜け毛の進行をストップさせることができます。
以上、女性の薄毛や抜け毛の改善方法を見てきましたが、その他にもに髪を引っ張る様な髪型にしないとか、カラーリングしない、パーマしない、紫外線から保護する等があります。
一度に全て行うのは難しいですから、出来ることから始めてみてください。
抜け毛・薄毛におすすめのシャンプーは?
毎日使っているシャンプーは大丈夫ですか?
頭皮を清潔に保ち、健康的な髪の毛を育成すると信じて毎日使っているシャンプーは、本当に自分の頭皮の状態を良くし、健康的な髪の毛が育つ手助けをしてくれるシャンプーでしょうか?
市販のシャンプーのほとんどは高級アルコール系シャンプーという種類に当てはまり、ラウリル硫酸ナトリウムやラウレス硫酸アンモニウムなどが配合されています。
泡立ちが良く、洗浄力も強いので大変使いやすいシャンプーなのですが、頭皮や髪の毛に刺激が強いので、抜け毛や薄毛が気になる人にはおすすめできません。
頭皮や髪の毛のことを考えると、頭皮に優しいアミノ酸系のシャンプーをおすすめします。
頭皮や髪の毛に与えるダメージが少ないので、頭皮環境の悪化を防ぎ、頭皮の新陳代謝を良くして、健康的な髪の毛が育つ様になってきます。
さらにシリコンが入っているシャンプーは髪に艶が出るので人気が高いのですが、頭皮に与えるダメージの強さを考えると、やはりおすすめできません。
頭皮に優しいノンシリコン系のシャンプーを選べば、頭皮に優しく健康的な髪の毛が育つ様になるので、抜け毛や薄毛で悩んでいる人におすすめします。
シャンプーも植物由来が常識!
女性は綺麗になるために、あらゆる化粧品を使いますが、その際に出来るだけ天然由来の成分が配合されているものを好む方が多いです。
その方がお肌に与える刺激が弱いと知っているからですが、シャンプーも同じで、出来るだけ頭皮や髪の毛の状態に優しい天然由来の成分が配合されていて、保湿力が強いものを選んだ方が抜け毛や薄毛を阻止することができます。
例えば天然ヤシ由来の成分でしっかり洗浄できるものや、ハイビスカスエキスやオリーブオイルなどの成分が配合されていて、しっかり保湿できるシャンプーを選ぶと、頭皮に必要な油分を残しつつ、しっかりと汚れは洗い流すことができるので、おすすめです。
さらに日本人女性の美しい黒髪を取り戻すために、海塩や褐藻由来のミネラルが配合されたものを選べば、抜け毛や薄毛に悩む必要がなくなり、かつ瑞々しい輝く様な黒髪を育成することができるので、おすすめです。
さらに頭皮や髪の毛のアンチエイジングとして、カミツレエキスやローズエキスなどが配合されているとさらに良い結果をもたらすでしょう。
そして化学的な添加物が配合されているものは避けるようにすれば、抜け毛や薄毛対策のシャンプー選びは万全となるでしょう。
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